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近赤外線ハイパースペクトルカメラ EVK Helios EQ32

EVK HELIOS EQ32は、QVGA相当のInGaAsセンサーと高性能な回折格子を搭載しており、1バンド(ピクセル)あたり、3.125 nmの波長分解能で930から1700 nmまでのスペクトルが得られます。2.5 nmのスペクトル半値幅で分光するため、各バンドのメインデータは被ることがありません。

筐体内部の冷却機構により、優れた内部温度制御が可能となっており、高ダイナミックレンジの安定したデータを取得できます。筐体内部にオンボード処理用のDSPボードが搭載されており、最大440 Hzのフレームレートで高速に処理し、リアルタイムに1次微分や2次微分処理されたスペクトルデータに基づくイメージングが可能です。

インライン検査や選別用途へ応用が可能で、このカメラのみで最大32種類のクラス分けと8種類まで物質クラスにわけることができます。

EVK HELIOSシリーズは、EVKの専用ソフトウェア SQALAR と組み合わせることで、最大限に性能を発揮することができます。SQALARとHELIOS EQ32を使ったプラスチックの素材選別のデモ映像もありますので、こちらも是非チェックしてみてください。

近赤外線ハイパースペクトルカメラとは?

EVK HELIOSシリーズは、近赤外イメージング分光に基づいたハイパースペクトルカメラです。
2次元的に近赤外スペクトルを収集することで、物体の化学的性質に基づいた非接触、非破壊検査が可能です。強力な処理回路よって、リアルタイム物質の定性、定量分析が可能なため、工場のラインに組み込むことも可能です。

ロゴ

原理

ハイパースペクトルカメラは各画素に波長情報を持った2次元の画像を取得できるカメラで、カメラと分光器の組み合わせでできています。分光手法の違いによって、ハイパースペクトルカメラはいくつかに分類されます。ここでは、EVK HELIOSで採用されているプッシュブルーム方式(スキャン方式)の原理を説明します。

レンズを通った様々な波長を持つ白色光は、スリットによってライン状に切り取られます。次にライン状の光は、グレーティング(回折格子)によって回折角に対応した波長の単色光に分散されます。つまり、グレーティングから出た光は、場所によって波長が変化するので、InGaAsイメージセンサーの短辺方向にライン上のイメージの各波長での強度情報が記録されます。このままでは、空間的には1次元の情報しかないので、ラインセンサーカメラのようにスキャンすることで、2次元情報を得ます。

EVK Helios EQ32は、QVGA相当のInGaAsセンサーと高性能な回折格子を搭載しており、1バンド(ピクセル)あたり、3.125 nmの波長分解能で930から1700 nmまでのスペクトルが得られます。2.5 nmのスペクトル半値幅で分光するため、各バンドのメインデータを被ることなく取得できます。

プッシュブルーム方式は、ラインセンサーカメラと同じように使うことができるため、インライン検査などの速度を要求されるアプリケーションに向いています。一方で、物体もしくはカメラを動かす必要があるので、視野を固定し時分割測定をするようなアプリケーションには向きません。

原理

近赤外線ハイパースペクトルカメラは、単色画像を複数取得できるマルチスペクトルカメラの発展形と捉えられることが多いですが、高速な2次元型の分散型近赤外分光装置と捉えることもできます。近赤外スペクトルは、様々なピークが被ったブロードなスペクトルパターンを示すことが多いため、近赤外分光分析では、定量性を保ったままピークを明瞭にすることができる微分処理がよく行われます。

EVKの近赤外線ハイパースペクトルカメラには、筐体内部にオンボード処理用のDSPボードが搭載されており、最大440 Hzのフレームレートで高速に処理し、リアルタイムに1次微分や2次微分処理されたスペクトルデータに基づくイメージングが可能です。

マルチスペクトルカメラではこのような微分処理は行えません。波長領域の微分画像は、ハイパースペクトルカメラにしかできない非常に強力でユニークなイメージング手法です。

近赤外線ハイパースペクトルカメラでできること

ハイパースペクトルカメラは、近赤外線スペクトル情報をもとに近赤外領域に吸収のある物質の同定を行うことができます。EVK HELIOSシリーズのカメラは、主に分子振動の基準振動の第一、第二倍音や結合音を観察することができます。

例えば、水の結合音による吸収は、1450 nmにみられ、この波長の吸収の違いから、試料の判別や含水量の定量などを行うことができます。このような分子由来の吸収パターンから、様々な試料を選別することが可能です。また、近赤外線は透過しやすいため、反射(散乱)測定であってもある程度深さの情報を得ることができます。

したがって、X線や可視光では判別しにくいものでも、ハイパースペクトルカメラを使うことで簡単に判別することができます。

仕様

型式 EVK HELIOS EQ32
対応波長 930–1700 nm
センサー InGaAs
ピクセルサイズ 30 x 30 μm
センサー解像度 312 (空間) x 256 (波長) pixel
波長サンプリング 3.125 nm/pixel
スリット幅 60 μm
スペクトル半値全幅 2.5 nm
フレームレート 446 Hz@ Full frame
ADC 12 bit
グラス分けエンジン (アルゴリズム) 一体 (CLASS32/EC3)
インターフェース GigE Vision
レンズマウント Cマウント
防塵防水性能 IP54
動作温度 0-50 ℃
湿度 8-80%
重量 約7.8 kg
寸法 (mm) 141 x 174 x 326